岩手県盛岡市梨木町の内科・循環器科 おおひら内科・循環器科クリニック

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むくみなどの治療について

「むくみ外来」について

「むくみ外来」について
 

・むくみ(浮腫)とは、「足がむくむ」、「顔や体全体がはれぼったい」などとよく表現されますが、血管外の水分が皮下組織に過剰にたまった状態です。臨床的には、全身性のむくみと局所性のむくみに大きく分けられます。むくみの原因は様々で、下記に主な原因疾患を示します。

(1)全身性のむくみ
心臓病、腎臓病、肝臓病、内分泌疾患、栄養失調、特発性(原因不明)の浮腫、薬剤の副作用による浮腫
など。

(2)局所性のむくみ
静脈性疾患:静脈の流れが悪くなった状態。下肢静脈瘤、深部静脈血栓症など。
≫画像(1)

リンパ管障害(リンパ浮腫):リンパ管が閉塞した状態。乳がんや子宮がんなどの骨盤内の術後、骨盤内腫瘍、原発性(生まれつきのリンパ管の形成不全)など。
≫画像(2)

アレルギー性疾患:毛細血管からの蛋白成分の漏れ出た状態。アレルギー性皮膚疾患、薬剤アレルギーなど。

・まず、むくみの原因検索が大切
むくみは、色々な疾患に伴って起きてきます。中には、重大な疾患が潜んでいることがありますので、原疾患を早急かつ的確に診断することが大切です。また、静脈やリンパ管の疾患による足のむくみの場合、「以前からの体質だから」、「年だから」、「どうせ治らないから」などと放置していることが多いようです。特発性のこともありますが、適切な診断と治療を受ける続ことにより、その多くに改善を見込めます。

■当クリニックでは、体のむくみでお悩みの方へ気軽に受診していただけるよう、専門的立場から「むくみ外来」を行っております。さらに、各疾患に十分に対応するため、各領域の専門病院との連携(紹介など)も迅速に行います。
「体や足のむくみ」が少しでも気に掛かる方は、お気軽にご相談して下さい。

下肢静脈瘤でお悩みの方へ

下肢静脈瘤でお悩みの方へ
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下肢静脈瘤について-特に、その治療法を中心に-簡略に説明いたします。

下肢静脈瘤とは下肢静脈が太く、曲がりくねって、浮き出ている状態をいいます。静脈には、血液が下の方へ逆流することを防止する役目をしている「弁」というものがあります(画像[1])。しかし、何らかの原因でその弁が壊れたときに、下肢に血液が溜まり、静脈に拡張や蛇行が起こってくるわけです。

下肢静脈瘤の症状:あしがむくむ、だるい、重い、いたむ、ほてる、こむら返りなどがあります。悪化してくると、湿疹、色素沈着、下肢のただれ(潰瘍)(画像[2])などを伴うようになります。

下肢静脈瘤ができやすい人:女性に多く、特に妊娠・分娩を契機に発症は高くなります。また、遺伝的要素(親族に静脈瘤)がある人、立ち仕事が多い人、年齢がすすむほどできやすい傾向があります。

下肢静脈瘤の治療:基本的な治療は下記の通りです。
(1)圧迫療法:弾性ストッキングや弾性包帯を使って、静脈血の還流を良くする最も基本的な治療法です。この治療により、静脈還流は改善し、多くは下肢症状も軽快します。
(2)硬化療法(画像[3]):静脈瘤に硬化剤という薬を注射し、静脈瘤を潰してくっつける治療法です。硬化剤は静脈を損傷させて、癒着させるものです。この治療で、静脈瘤は目立たなくなり、症状も改善します。
硬化療法は外来で実施でき、要する時間は1回に約30分ですみます。
(3)外科治療(ストリッピング手術):針金のような器具(ストリッパー)を、逆流が存在している静脈の中に通し、静脈を引き抜く治療法です。入院が必要ですが、大きな静脈瘤でも確実に治療ができます。

■静脈瘤への対応では、症状の有無に関わらず、その病状に即した治療法を選択することが肝要です。
当クリニックでは、専門的立場から「血管外来」を行っており、下肢静脈瘤の患者さんに適切な治療法をアドバイスさせていただきます。圧迫療法硬化療法も行っています。また、手術が必要な場合には、連携している血管外科専門病院への紹介までいたします。
尚、下肢症状をきたす原因には、様々な疾患がありますので、下肢静脈瘤でお悩みの方はもちろん、下肢に少しでも気に掛かることがある方は、お気軽にご相談して下さい。

足の冷感、しびれ、痛みなどでお悩みの方へ

足の冷感、しびれ、痛みなどでお悩みの方へ
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動脈硬化性の血管疾患の中で頻度が高く、足の冷感、しびれ感、痛みなどの下肢の虚血症状をきたす、「閉塞性動脈硬化症」について簡単に説明します。

閉塞性動脈硬化症とは:四肢(主に下肢)の動脈が動脈硬化により、狭窄または閉塞して慢性の循環障害をきたす病気です。高齢の男性に多く、喫煙、高血圧症、高脂血症ならびに糖尿病などが誘因になります。

症状:軽症では冷感やしびれ感をきたす程度です。中等症になると、ある一定の距離を歩いた際に、下肢の筋肉痛のために歩行を停止せざる得なくなり、数分休むとまた歩行が可能になるという症状、いわゆる間歇性跛行を生じます。重症になると、安静にしていても下肢の疼痛を自覚したり、足に潰瘍や壊死がみられるようになります。

診断:症状、身体学的検査(主に触診)、および四肢の血圧値から得られる足関節血圧/上腕血圧の比により診断できます。確定診断には、超音波検査や磁気共鳴画像診断や血管造影などの画像検査を用います。

治療:動脈硬化の危険因子の治療が基本です。また、日常生活で支障をきたさない軽症では内科的治療、症状の強い中等症以上では外科的治療を考慮します。一方、本症は他の動脈硬化性疾患を合併することが多く、その予後は不良とされています。(イラストを拡大)脳血管疾患や虚血性心疾患ならびに大動脈瘤破裂などによる血管疾患が、死因の75%を占めるといいます。合併疾患が生命予後に大きく関わってきますので、重篤な合併疾患の精査も重要です。

■閉塞性動脈硬化症の患者さんへの対応は、下肢症状の改善と生命予後の向上に尽きます。
十分に対応するためには、合併疾患を含めた本症の早期発見・治療が必要です。
当クリニックでは、専門的立場から「血管外来」を設け、各専門病院との連携も図りつつ、血管疾患の患者さんに対して質の高い医療を行っております。
下肢の虚血症状をきたす原因には、様々な疾患がありますので、少しでも気に掛かることがある方は、お気軽にご相談してください。